1000㎡木造オフィス

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工業団地に建つ木のオフィス
―地域工務店の協業による中規模木造―

長野県須坂市の工業団地に建つ、延床面積998.46㎡の木造オフィスです。事務所のほか、検査室や試験室など、企業活動に必要な機能を備えています。

本計画のテーマは、住宅分野で培ってきた木造・高断熱・高気密・省施工の技術を、中規模非住宅建築へ展開すること。

中規模非住宅の木造化には、建設コストや環境負荷の低減だけではない価値があります。木の温もりや自然光を感じられる快適な職場は、働く人の心地よさや誇りにつながります。また、建物そのものが企業の姿勢や価値観を伝える「企業の顔」となり、リブランディングや他社との差別化、若い世代への訴求、リクルートや人材定着にも効果を発揮します。

無機質になりがちな工業団地のオフィスに木造を採用し、構造体である木の柱や梁、トラスを積極的に現しました。メインとなる事務所の大空間には、テックワンP3プラスを用いたトラスを採用。検査室や試験室など、それぞれの用途や必要なスパンに応じてWHフレームを使い分けています。

装飾として木を加えるのではなく、建物を支える木そのものを空間の主役としました。構造・温熱・意匠・施工を個別に考えるのではなく、それぞれを合理的に統合することで、働く人にも訪れる人にも企業の魅力が伝わる建築を目指しました。

この建物を実現したのは、一社だけの力ではありません。

新潟の建築コミュニティ「住学」で培ってきたつながりの中から、本計画に適した設計・構造・施工・大型パネルなどの専門家を選び、「チーム住学」を結成。各社がそれぞれの得意分野を持ち寄り、品質の確保と工期短縮を両立させました。

外皮には、壁・窓・断熱材などを工場で一体化する「大型パネル」を採用。建て方開始からわずか2日で、屋根・壁・窓を含む建物の外皮をほぼ完成させました。現場作業の削減は、工期短縮だけでなく、施工精度や安全性の向上、天候リスクの低減にもつながっています。

住宅で培った技術と、地域の専門家による協業によって、中規模非住宅を高性能な木造建築にする。

これは一棟だけの特別な建築ではなく、地域工務店がこれからの非住宅建築を担うための、再現性のある事業モデルでもあります。

基本設計・設計統括:サトウ工務店
施工:池田住建企画・マツナガ建設
構造設計:ウッド・ハブ 合同会社
法規監修:平山建築設計事務所
製図・CG:イロハスタジオ
空調計画:カイトー商会
照明計画:YOHAKU
造園設計施工:Hug*design
撮影:鈴木亮平(Daily Lives)

 

  

延床面積

998.46㎡

敷地面積

4005.23㎡

構造

木造(テックワンP3プラス・WHフレーム・大型パネル)

施工エリア

長野県須坂市

断熱性能

BEI 0.67

耐震性能

耐震等級3